Soap
石けん、せっけん;お世辞・へつらい(古風/口語的用法);連続メロドラマ(soap opera の略)
源流
Soap: 油脂と灰からできた柔らかい塊を水でこすり、汚れを浮かせて流す。
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油 + アルカリ + 水 + 摩擦 = 汚れをほどいて流す力
深層理解
Soap の核心は、単なる「石けん」ではなく、くっついたものを引きはがし、流せる形に変える媒介です。水だけでは油汚れを落とせません。石けんは水と油のあいだに入り、両者をつなぐことで、汚れを表面から離れさせます。ここにこの語の深いイメージがあります。つまり Soap は、対立するものを橋渡しし、固定されたものを可動化する存在です。
語源的には、英語 soap は古英語 sāpe にさかのぼり、さらにゲルマン語系の語と関係するとされます。古代から石けんは、脂肪と灰・アルカリ性物質を組み合わせて作られてきました。最初の物理的な画面は、油っぽさを油から作ったもので落とすという逆説です。汚れと同じ油性を理解しているからこそ、汚れを包み込んで水へ連れていけるのです。
現代英語で soap は日用品としての「石けん」が中心ですが、動詞として soap up と言えば「石けんをつけて泡立てる」。ここでは cover, soften, loosen の感覚が働きます。硬く張りついた汚れを、泡で包み、やわらかくして、はがれやすくするのです。
比喩的には、soap は人間関係にも入り込みます。古い口語では soap someone のように「お世辞を言う」「うまく丸め込む」に近い意味で使われることがあります。これは、石けんが表面を滑らかにするように、言葉で摩擦を減らし、相手を動かしやすくするイメージです。ただしこの用法は一般的な現代英語では頻度が高くありません。
また soap opera は、ラジオ時代に洗剤・石けん会社が昼間の連続ドラマのスポンサーになったことに由来します。ここで soap は商品名的な背景を越えて、日常生活、家庭、感情のもつれ、涙、反復されるドラマの象徴になります。つまり Soap は、身体の汚れを落とす物であると同時に、生活の表面に毎日現れる感情の泡でもあるのです。