Cyberspace
サイバー空間、電脳空間、ネットワーク上の仮想空間
源流
Cyberspace: 人間がキーボードや端末を通じて、物理的な部屋ではなく、情報の流れる見えない「空間」に入り込む画面。
Image
接続 + 情報 + 想像上の場所 = サイバー空間
深層理解
Cyberspace は単なる「インターネット」の言い換えではありません。核にあるのは、データが流れるネットワークを、人間がまるで場所のように感じるという発想です。つまり、物理的には存在しないのに、そこで出会い、働き、買い、戦い、記憶を残すことができる「情報でできた空間」です。
語の成り立ちは cyber + space です。cyber は cybernetics(サイバネティクス:制御・通信・フィードバックを扱う学問)に由来し、さらにギリシャ語の「舵を取る」に関係するとされます。space は「空間」。したがって cyberspace の深層には、情報を操縦する空間、あるいは通信によって開かれる場所というイメージがあります。
この語は特にSF作家 William Gibson の作品などを通じて広まりました。そこでは cyberspace は、コンピュータ・ネットワークの内部を人間が移動できるような、視覚化された世界として描かれます。現代ではより広く、ウェブ、SNS、オンラインゲーム、クラウド、メタバース、デジタル社会全体を指すことがあります。
重要なのは、cyberspace が距離を消す空間である一方、身体を消す空間でもあることです。東京にいる人とニューヨークにいる人が同じ会議室にいるように話せる。しかし同時に、表情、沈黙、体温、現実の責任感が薄れることもあります。この語には、自由と匿名性、創造性と危険性が同居しています。
使い方としては in cyberspace(サイバー空間で)、enter cyberspace(サイバー空間に入る)、cyberspace security(サイバー空間の安全保障)のように使われます。日常会話では少し文学的・概念的で、単に実用的に言うなら online や on the internet の方が自然です。Cyberspace は、ネットを場所として語りたいときに選ぶ語です。