Perfection
完全、完璧、完成、申し分のなさ
源流
Perfection の最も物理的な原画は、職人が最後の欠けを削り、物が「もう足すものも引くものもない」状態に仕上がる場面。
Image
欠けの除去 + 目的への到達 + 余分の消滅 = 完成された完全性
深層理解
Perfection は単なる「ミスがないこと」ではなく、あるものが自分の目的や本来の形に完全に到達した状態を指す。語源的にはラテン語系の perficere「やり遂げる、完成させる」に結びつき、そこには「途中ではなく、最後まで成し遂げられたもの」という感覚がある。
現代英語での perfection は、技術・美・人格・計画など、あらゆる領域で使われる。ただし核にあるのは常に completion、つまり「未完成性が残っていない」という感覚である。たとえば artistic perfection は芸術的な完成度、technical perfection は技術的精密さ、moral perfection は道徳的な理想状態を表す。
重要なのは、perfection には二つの顔があること。一つは、人間を高みに導く理想としての perfection。もう一つは、人を動けなくする執着としての perfection。英語では pursuit of perfection「完璧の追求」は肯定的にも使えるが、obsession with perfection「完璧への執着」は危険なニュアンスを帯びる。
また perfection は「比較を超えた状態」を表すことがある。This is perfection. と言えば「これは完璧だ」というより、「これ以上を望む言葉がない」という強い感嘆になる。つまり perfection は、評価語であると同時に、言葉が止まる地点でもある。
日本語の「完璧」はしばしば欠点ゼロに焦点が当たりやすいが、英語の perfection はそれに加えて「目的に対して完全にふさわしい」「形と機能が一致している」という含みを持つ。完璧とは、冷たい無欠さだけでなく、あるものがあるべき姿にぴたりと届いた瞬間でもある。